「空白」

端に小さく印をつけて
そのまま破って捨てる
あなたのかたちをとった
容赦のないゆめ

こぼれるだけの泉なら
いつか乾いてしまうから
受け取るだけのひかりなら
置いてゆかなきゃいけないね

あなたの腕は温かすぎて
忘れそうにもなるけれど

わたしは求めるばかりで
なにも持っていないのよ
あなたの欲しがるようなものは
なにも持っていないのよ

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