「千野」

そっちがわのひとになりたくて
黒板からボードにいたるまでぜんぶの
台本というやつを読みたかった
なにかがどこかで生かされていて
彼女のおとうさんがなくなった彼女の声に耳をすませて
武蔵野線を越えて降車ボタンを押す
すんだそれは

二十年前にも夜はきたのかな
終章はどうやって迎えるのか
そっちでは皆知っていることなの

見たかったよ
あなたが切望してたやつを、私もさ

20161227

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