「水底のひかりをめざす」


水草
あぶく
透過して
ぼくはもう
いつのまにか
鼓膜がやぶけて
くるくる旋回する
水面をめざしたまま
ひかる生き物たちさえ
厭うような枯れた境地に
だれひとりきずつけないで
朽ちてゆければと思うのです

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